【新作】10年後にまた遊びたい……老人の人生をともに振り返る大人のアドベンチャー『おじいちゃんの記憶を巡る旅』

おじいちゃんの半生を巡る旅が始まる

『おじいちゃんの記憶を巡る旅』は、まさにタイトルの通り、ひとりのおじいちゃんの人生を辿るアドベンチャーゲームだ!

本作では、文字は一切出てこず、美しいグラフィックだけで物語が綴られていく。各シーンを見ながら「きっとこうだった」というプレイヤー自身の解釈が、おじいちゃんの人生を描いていくことになる。

そのため、プレイヤーの価値観や年齢、既婚か未婚かなど、遊ぶ人間によって共感できるポイントや逆に苛立ちを覚えるところなど、それぞれで捉え方が違うかもしれないぞ!

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おじいちゃんっ子な筆者は、おじいちゃんが主人公な時点ですでにグッと来てしまっているが、ハートフルなストーリーが好きな方は間違いなく楽しめるだろう。

ゲーム内では、簡単な仕掛けを解きながら、おじいちゃんの旅のお手伝いをしていく。

一見おだやかな生活を送っていそうなこのおじいちゃんの人生とは、楽しいものだったのか、それとも……?

ゲームの見どころ
●穏やかな世界と絵本のようなグラフィック
●遊び心のあるパズル
●おじいちゃんの記憶を巡る旅

 

穏やかな世界と絵本のようなグラフィック

本作では、絵本から飛び出してきたかのような、ある一軒の家から物語が始まる。少しばかりくたびれた小屋ではあるが、老人がひとり余生を過ごすには十分である!(^^)!

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ひとり、空を眺め過ごすおじいちゃんが本作の主人公。そんな彼に一通の手紙が届く。

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手紙になにが書いてあったのか、プレイヤーには分からないが、急に思い立ったように荷造りをしておじいちゃんは旅に出かけることになる。

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おじいちゃんが歩む道々には、穏やかな田舎町の風景が並ぶ。ゲームではあるものの、この美しい風景は、プレイヤーの心を和ませてくれる、、、

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▲なんだか懐かしい雰囲気に心安らぐ。

気球に乗ったり、電車に乗ったりと、おじいちゃんはどこに向かっているのか、ゆっくりと物語は進んでいく。

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▲美しい風景は、儚げで切なくもある。

遊び心のあるパズル

おじいちゃんは、行きたい場所をタップすることで、自動で向かってくれる。

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▲地面をタップするとポールが立ち、そこへ向かって歩き出す。

しかし、必ずしも道が続いているとは限らない。そんなときにプレイヤーの力が必要となるのだ。

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▲進む道がないときは“?”が出て教えてくれる。

このゲームでは、丘や崖などが頻繁に登場するのだが、これを下や上にスライドさせることで、地形を変化させることができる。

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▲手前の丘と奥の丘がくっついた!

丸でつながった部分は、飛び移ることが可能になり、新たな道が出来てくるといった仕組みだ。

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▲つながった部分を使ってぴょんと奥へ進む。

また動く電車に合せて急いで線路を設置したり、樽を使って塀を壊したりと、忙しない仕掛けも。

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▲電車の進行方向に線路が無い!! 急いで設置しよう。
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▲斜面を作って転がすと塀を壊してくれる破壊力抜群の樽。

注意点としては、おじいちゃんが立っている地面は動かせないということ。意味の無さそうな地面も仕掛けを作動するためのポイントだったりと、世界観をまったく壊さず、風景に溶け込んだ遊び心のある仕掛けも本作の魅力だ!(*^^)v

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▲行く手を阻む羊。これも仕掛けのひとつ。
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▲滝にツッコんで下に落ちるおじいちゃん。アグレッシブ!

おじいちゃんの記憶を巡る旅

街では、さまざまな人物や、オブジェクトがあり、タップで反応する。窓が開いたり、おばあちゃんが怒ったり、気になるものがあれば、ひとつひとつタップしてアクションを楽しんでほしい。細かな表現も丁寧に作り込まれていることが分かるはずだ!

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▲ストーリーに合せて変わるBGMにも癒される。

オブジェクトのなかには、本編の目的でもある、おじいちゃんの記憶に絡む重要なものを発見できることがある。
街中でいちゃいちゃするカップルをタップすると……。

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▲ワシだって若いころはイケイケだったんじゃわい。

本作では、おじいちゃんの回想シーンがところどころに登場する。きっとこれは、奥さんだろうか。おじいちゃんの若かりし頃の姿がイラストで表現される。イラストには船に関するものが多く登場し、ストーリーを進めることで、おじいちゃんが、海に関する仕事についていることも読み取れる。

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▲おじいちゃんはどうやら海の男のようだ。パーティーで出会った彼女に一目ぼれか?!
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▲おじいちゃん、恋愛に関してもアグレッシブ!

さらに物語を進めていけば、さきほどの女性と結婚し、子どもを授かり、順風満帆な人生を送っていることが分かる。

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▲結婚し、夫としての人生が始まる。 あれ!お腹が大きいぞ!! 
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▲子どもを授かり父としての人生を歩む様子も。くそぅ心温まりすぎる。

しかし、人生は丘あり崖ありのこのゲームのように山あり谷あり。おじいちゃんの人生いいことばかりではなかったとでも言いたげに、現実のおじいちゃんにも嵐が襲い掛かる。

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▲おじいちゃん……そんな無茶な旅で体を壊さないか心配。

嵐の中、頭を抱えるおじいちゃんが思い出すのは、奥さんとの言い争いのシーン。

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▲思い出したくない過去もあるよね。
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▲なぜケンカしてるのかはよくわからないが、とりあえず航海にご立腹の様子。

ひとりで海に旅立つ男に奥さんの見送りはない。おじいちゃんの様子を見るに、この行動は、現在も後悔の念があるようだ。

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▲子どもがポツンと置いていかれる様子は、うるっときてしまった。

女房子どもを置いて、海への情熱を注ぎ続ける男の思い出。そして、あの一軒の家にひとりで過ごしていたという事実。おじいちゃん、あなたになにがあったのか。う~む、たしかにこれは続きが気になる!!( ..)φメモメモ

散り散りになった記憶のパーツを繋ぎ合わせることで彼の一生がだんだんと見えてくるのが本作のおもしろいところ。
筆者の解釈は、個人的な見解に過ぎず、あなたがプレイしたときには、また違う解釈が生まれるだろう。

おじいちゃんの記憶を巡り、半生を辿る。人生とはなんなのか、幸せとはなんなのか? 自分の人生をいま一度振り返るきっかけを作ってくれそうだ。


いまこのときだけでなく、自分がもっと年を重ねたときにもう一度プレイしたくなる、そんな素晴らしい作品になっている。この雰囲気が気に入ったのならプレイしてみて損はないぞー!!!